若く見える人、老けて見える人
引き続き講演内容からAGEについて話します。
若く見える人、老けて見える人の違いは、終末糖化産物(AGE)が体の中に多く溜まっているか、少ないかの違いです。
AGE(糖化)とは、身体の余分な糖がタンパク質に結び付いたものです。
分解されにくいAGEは肌や髪、骨など老化を進行させます。
また体調不良や病気(糖尿病、高血圧、アルツハイマー、がん等)引き起こす原因です。
血糖値の高いほど、体の中で糖とタンパク質が結びついて多くのAGE(糖化)が発生します。
糖にさらされる時間が5年、10年と長くなればなるほどAGEが溜まり続けています。
AGEが体内にたまる原因?
1.AGEは体内でつくられる
血中のブドウ糖が過剰になると、細胞や組織をつくっているタンパク質に糖が結びつき、体温で熱せられ「糖化」が起きます。
2.AGEは食べ物から入る
タンパク質と糖が加熱して出来た食べ物
例:ホットケーキは小麦粉(糖)と卵や牛乳(タンパク質)を加熱した物です。
こんがりキツネ色になろっている部分が糖化した部分です。
天ぷらなど、加熱温度が高温になる料理ほどAGEの値が高くなります。
調理でAGEが低い順は
生→茹でる→焼く→揚げる→レンジ
茹でる(100℃)
焼く(130℃)
揚げる(170℃)
電子レンジ(500℃)
AGEを体内に溜めなくするには、出来るだけ低温で調理しましょう
血糖値スパイクが起きるような量と食べ方に注意する
糖質のよくない面が知られるにつれて“糖質制限”や“低糖質食”が注目されていますが、多くの方が気にしているのは糖質の量ばかりではないですか?
糖質はコメや麦などの穀物以外にも野菜など、さまざまな食材に含まれていますから「AGEを防ぐために糖質を摂らない」という考えだと、日常の食事・食材の選択肢が狭まってしまいます。
糖質をゼロに近づけることよりも、食後、高血糖(血糖値スパイク)が起きるような量と食べ方をしないことです。
また、糖化する前にエネルギーとして使いきってしまえば、いいという考え方もあります。
ジャンクフード(出来上がり食品)は出来るだけ食べない
作りたてでない菓子パンとかドーナツ、カップ麺、カップ焼きそば、冷凍チャーハンなど。
糖質量が多い上に酸化した油も一緒になっている、最もよくない糖質食品だと思います。
食べるって毎日のことで一生続きますから、「朝は菓子パン、昼はカップ麺、夜は冷凍チャーハン」という食生活を続けるのか、「たまに、そんな物が、食べたくなるんだよね」という程度の量に抑えるのか。
それによって糖質の影響や、体の抗酸化力は大きく変わります。
食事できをつけるAGE対策
1.AGEの少ない食品を出来るだけ摂る
2.調理の仕方を工夫する
3.食べる順番に気をつける
4.ゆっくり食べる
5.腹八分目を意識する